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フリーター医師(3) 

酔って寝たら寝違えました。首を傾けながらタイピングしている嶋田忠信です。
以前、フリーランス医師(FD)に関しての記事を書きました。
フリーター医師(1) (2)
アクセス解析をみていると『フリーランス・医師』で当ブログにヒットしている方がかなりいました。ですからもう少し考えてみましょう。
医師の大学(医局)離れは既に現実に起こっていることです。ただ、それ以上に新研修医制度による大学への影響(人員不足)が大きいということも言及しました。

現在(2004.4~)の研修医制度は非常に簡単にまとめると、医師免許取得後の2年間、新人医師が診療経験を積むための研修制度で、医師としての人格を養い、基本的な診療能力(プライマリー・ケア)の習得などを目的に改革された。従来の努力義務から必修化され、内科や外科、救急部門、小児科、精神科、産婦人科、地域保健・医療の7分野を一定期間ずつ回る「スーパーローテート方式」を導入。大学病院や市中の臨床研修病院で指導医の指導を受けながら、幅広く研修する。研修医には月額30万円程度が支払われる代わり、アルバイト診療は事実上禁止される、というものです。
詳細は厚生労働省のホームページから。

いろいろ聞いてみると多くの研修医が不満を漏らしている。それ以上に勤務時間が規制され、アルバイトもできない研修医制度の負担は中堅医師(3~10年目程度)に集中し、実際身も心もかなり疲弊している。あ~。
そこで医局を離れ、市中病院への医師の流れができてきているわけだ。
さらに特定の医療機関に所属せずフリーランスとして個人契約型の医療(実際はアルバイトの延長)を行っている方もチラホラ見かける。

医師がフリーランスになると、ということであるデータを以前提示しましたが時給は2倍近くになる。しかし年収で考えると総労働時間によるわけで、非常勤として定期勤務形式になるだろう。つまり年間契約(長期契約でも)。
実際、僕がフリーランスになったと仮定してみると以前から知っている病院の事務長さんに片っ端から連絡するだろう。そこから交渉する。(院長・事務長さんとのつながりは大事!)
知識や技術はもちろん、専門医やら産業医やら自分を高く売る資格(道具)をチラつかせて高額契約を期待することになる。
実際、知人のフリーランス・ドクター(かなり優秀で高額契約の可能な医師)は各医療機関に週1回勤務の形態を5契約(週5日)、それに月2回の当直勤務をしている。この間、一緒に六本木で飲んでいるときに聞いてみたら年収は3500万円だそうだ。同学年の勤務医は平均1000万円(大学病院)~1500万円(市中病院)というところだろう。これは確かに2倍どころか3倍だ!!
税率は当然最高税率に達し、各種控除をしても1000万円くらいの税金が徴収されるだろう。それに目をつけて個人情報もれもれの医療界(ズサン極まりない)には不動産業者から節税提案と称して電話の嵐。勤務中も他院の医師を装って電話してくる悪質な業者もいる。

こんな業者はどうでもいいのだが、確かにこのクラスの収入になるとノーガードで税金を払うのは惜しい。
彼はいろいろ税理士にも聞いてみたらしい。

会社を起業してそこに病院から紹介料を入金させるやら不動産投資やら。しかし最終的にはそんなにおいしい話は転がっているわけはなく、すべてグレーゾーンで税務調査の否認につながる可能性をはらんでいる。明らかに節税目的はまずいのだ。
さらに彼は長期的にその立場で仕事をすることを予定しておらず、医療とはまったく別の資格を取得しようとしている。そうなるとその後に残った会社法人の運用コストだけが空回りし最終的には損失を被ると判断したらしく断念したらしい。
さらに僕同様、不動産(REITではなく実在の不動産投資)には興味がなく、あるいはリスクを抱いていたため、これもナシ。

ということで日本国のために働いていると言っていました。

もっと考えれば節税法はいろいろありそうだけど、追徴される前に投資で増やすってのは・・・無理か。

フリーランスになろうと思ったら民間医局 by メディカルプリンシプル
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[ 2006/12/08 10:00 ] [ 編集 ]

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