おはようございます、嶋田です。
先日、既に開業されている先輩医師と会う機会があり話をしました。彼は複数の非常勤を動員し積極的に在宅診療に取り組んでおり、現時点での成功をおさめています。さらに敏腕事務長により昨今建設の多い「有料老人ホーム」との提携をとりつけ、規模を拡大しています。
しかし数百になった担当在宅患者数ですが、夜間コールや緊急時対応は以下の記事と同じように「1人体制」のようです。
在宅担当医「1人体制」が7割超―在宅療養支援診療所調査 (キャリアブレイン)
寝たきりの高齢者など在宅療養の患者を24時間体制で往診する「在宅療養支援診療所」で、担当医が「1人体制」である診療所が7割を超えていることが、日本医師会総合政策研究機構の調べで分かった。緊急時の連絡や診療などの対応を単独で担っている傾向が強く見られた。
2006年の第五次医療法改正で新設された在宅療養支援診療所は、自宅における終末期ケアや慢性疾患の療養などに対応するため、24時間体制で往診や訪問看護を実施する診療所で、「在宅医療の中核的存在」として期待されている。
厚生労働省によると、同年の届け出は9434施設で、翌07年には1万477施設にまで増加しているが、24時間の訪問診療を実施できている診療所は少なく、「看板倒れ」との指摘もある。
こうした中、在宅療養支援診療所の実態を把握するため、同機構が昨年9月、全国5276か所の在宅療養支援診療所の医師を対象にアンケートを実施。1808施設から回答を得た(有効回答率34.2%)。
それによると、在宅医療に従事する医師数は平均1.5人、24時間体制に対応する医師数は1.3人。在宅を担当する医師が「1人体制」の診療所は72.4%だった。
また、在宅の担当医が1人体制の診療所に緊急時の診療について尋ねた設問(複数回答)では、「1人の医師が診療」との回答が89.0%で圧倒的に多かった。「地域内の複数医療機関と連携し、輪番制で診療」は15.9%、「複数の医師が当番制で診療」は4.3%。
さらに、在宅療養支援診療所が連携している病院数を見ると、「1施設」が42.1%、「2施設」25.9%、「3施設」15.9%、「4施設」7.2%、「5施設以上」8.9%。連携している診療所数は、「1施設」が44.8%、「2施設」15.1%、「3施設」6.9%、「4施設」2.3%、「5施設以上」5.3%で、「なし」も25.6%あった。
また、「病院との連携は全般的にうまくいっていると思うか」との設問では、48.8%が「そう思う」、39.6%が「ややそう思う」と回答したが、診療所との連携については、「そう思う」が36.2%、「ややそう思う」が32.0%にとどまった。
今回の調査結果について、同機構では「在宅担当医師が1人であり、かつ緊急時も同一医師による対応が多いことが判明した。在宅医療推進のため、さまざまな関係機関をつなぐ連携の仕組みの整備が急がれるが、在宅療養支援診療所と連携している診療所との関係は、病院と比べてうまくいっていない状況も明らかになった」と指摘。「個々の努力だけでは連携関係の構築には限界があり、地域の医師会などが中心となって24時間体制を支える仕組みを考えていくなどの具体的な取り組みが必要」としている。
(引用終わり)
既に在宅診療の増加に伴い、医師求人に「在宅往診」業務も目立つようになってきますが、在宅診療所での夜間コール対応なんて当直業務も出てくるでしょう。現時点では夜間往診の点数は結構取れますのでインセンティブも加えるといいでしょう。では。
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